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*吸血シーン有り。
まさか、これ程重症の貧血に自分がなるとは思っていなかった。つい最近血を飲んだばかりだというのに。
ソロモンは視界が歪む中、よろよろとしながら壁に手をつき、静かな廊下を歩いていた。
急に、「ソロモン、血が欲しいわ」と主に言われ、「仰せのままに」と答えたのがいけなかった。主は余程空腹だったのか、容赦なくソロモンの血を大量に、一気に飲んだのだ。おかげでこの有様である。
主に血を飲まれながら、ひょっとしたらこのまま自分はこの世とお別れかもしれない…と意識が混濁する中、カールが近くを通りかかったのが霞む視界の中で見えた。が、カールは少しの間ソロモンを見てから通り過ぎて行ってしまった。まさか主が騎士を殺しはしまいとカールが思ったのはわかる。カールの性格からして、主の食事を邪魔するわけがない。(実際主は、ソロモンの命が取り返しのつかない事態になる前に血を吸うのを止めている)だが、薄情者、と一瞬だけ思ってしまったのは秘密である。
一気に血を失ったせいなのか、主が去った後、ソロモンはしばらく動けなかった。誰か助けに来てくれないかと希望を持ったものの、兄は遠い異国の地にいるし、ネイサンとジェイムズは追いかけっこの真っ最中だ(正確には、ジェイムズがひたすらネイサンから逃げていた)頼みの綱はカールだけだったが、一向に来る気配がなく、ソロモンは最後の力を振り絞って立ち上がったのだ。
ああ、カール。この哀れな義兄に少しは優しくしてくれますか?
渇望、馳走、そして快楽
カールは濡れた黒髪を軽く乾かしてから、ポニーテールに結う。
それから巨大な冷蔵庫から輸血用の血液のパックを四つ、氷と水で満たされた器に移すと、それを持って自室に移動した。
机に器を置くと、カールはアオザイの左袖を軽く捲って腕時計を見た。
(五分後ぐらいか?)
カールはそう予想すると、本棚から適当に本を選んでベッドに座って読み始めた。
窓からは透き通った昼の空が見え、その隙間からはネイサンがジェイムズを追いかける声が入ってきた。午前中から、ジェイムズが言う所の「発情期状態」のネイサンからの、ジェイムズの逃走劇が続いていたことは知っているが、二人の間に介入してはいけないことはよくわかっている。どうしようもない。
カールは何度も読んだ本のページをさらさらとめくる。その本の中で一番有名な台詞の上をカールの視線が通り、後に続く「A rose by any other name would smell as sweet」の部分を読んだ瞬間、部屋のドアが控え目に開かれる音がした。
カールが視線を上げると、そこには亡霊のような顔色をしたソロモンが立っていた。
カールが再びアオザイの左手をめくって腕時計を見ると、五分後ぐらいか? と予測した時に見た時刻から、丁度五分経っていた。
カールが輸血用の血液パックの入った器が置いてある机を見る。
カールのその目の動きに従ってソロモンもちらりと机を見てから、
「まずいので嫌です」
震える声だが、しかしはっきりとそう言ってベッドに倒れこんだ。
「あなたの血が飲みたい……」
ベッドにうつ伏せになったまま、ソロモンが言う。
「ならそのまま永遠に起き上がらなくていい」
「ああ…どうかあなたを残して逝く僕を許してください…」
これだけ喋れるなら命の危機に瀕しているわけではないだろうとわかっていたが、カールは、
「全くしょうがない奴だな…」
立ち上がって、輸血用の血液パックを手に取って飲み始めた。
ソロモンが顔を上げて弱々しく微笑みながら、カールの背中を見たのが、正面にある鏡の端に見えた。
『笑うな』
「笑ってませんよ。ちっとも」
一つ目のパックを呑み終わると、カールは二つ目のものも一気に飲み始めた。飲み終え、唇についた血液をぺろりと舐める。
「…どいてくれ」
カールがそう言うと、ソロモンはベッドの隅まで移動する。
アオザイの飾り紐を解きながら、カールはソロモンの背を向けてベッドに横になった。
ソロモンが血を呑みやすいように、アオザイを下げてやる。
するとすぐにソロモンの指先が首筋に触れてきた。
「…ありがたく飲め」
「飲みすぎには万全の注意を払うとしましょう」
カールはゆっくりと深呼吸をした。力が入ると痛い思いをするのは自分だ。
* * *
先程、輸血パックから血を呑み終わった時、カールが唇に残った血液をぺろりと舐めた瞬間から、少しずつ理性が崩れていく音が聞こえた。
飢えた身体が血液を骨の髄から欲していたし、カールの命の流れを自分の中に得ることが出来るという事実に、二つの欲望が大きく動き出していた。
カールが数回深呼吸したのを確認してから、ソロモンはカールの首筋に、吸血用に変形させた刃歯を当てた。繊細な肌に当てた歯は、角度を間違えれば滑ってしまいそうで、カールの皮膚に対して垂直になるように位置を調整する。
『…いいですか?』
『いつでも』
* * *
ぐっ、と力が入ったと思った瞬間に、ソロモンの歯が皮膚を破って、首の血管内に侵入してくる。昔はこの瞬間にどうしても力が入ってかなり痛い思いをしたが、最近は力を抜くのにも慣れてきた。血液が吸い上げられていく感覚の中、カールは目を閉じる。しばらく力を抜き続けておかなければいけない。
人間の血を吸う時と、シュヴァリエの血を吸う時ではやり方が違う。人間と違って、損傷した皮膚、筋肉組織、血管がすぐに再生され始めるので、常に歯を動かしていかなければいけない。吸われている方は、吸血が終わるまで首の中で歯を動かされるのに耐えなければいけない。
だから、ソロモンが先程から歯を絶え間なく動かしているのは、そういう理由なのだと、カールは理解していた。だが。
「…んっ…」
カールの唇の隙間から、思わず艶がかった吐息が漏れる。
ソロモンの血の吸い方は、明らかにおかしいとカールは思っている。必要以上に、かき回すように皮膚の下で蠢く歯の動き、カールを追いやるものにしか思えない。
気付けば腰の上にやられていたソロモンの手の上に、咎めるように手を置くと、すぐに五本の指に絡め取られてしまった。
* * *
興奮していないと言えば嘘になる。
首筋に歯を立てて口にするカールの赤い液体が、飢えたシュヴァリエの口にする食事、というだけのものになる筈がない。ざらついた舌の上に広がるそれが、ソロモンの味覚を刺激して、喉の奥へと落ちていく瞬間に、恍惚にも似た感情が呼び醒まされる。
目の前には、痛みを避ける為に力を抜き、無防備なカールの顔。首筋から香るカールの血液。そして耳を抜けていくのは、時折乱れるカールの吐息。馳走を乗せた舌と、それを飲み込む瞬間の喉の感覚。
五感の全てをカールに支配されているこの状態で、冷静いられるわけがない。我ながら意地が悪いとは思いながらも、カールの皮膚の下で、カールを追い詰めるように歯を動かす。
おそらくは我慢しているのだろうが、それでも漏れてしまう乱れたカールの吐息に、ソロモンの背筋を昂ぶる感情が走っていく。
もっとカールを乱したくて、歯を皮膚のより下へと沈み込ませると、カールの目じりに力が入ったのが見て取れた。
* * *
気持ちがいいのは、血を吸っているのがソロモンだからだろうか、と頭を覆う快楽の下でぼんやりと考える。それをソロモンに言ってしまえば調子に乗るだろう(ただでさえ乗っているのに)ということはわかっていたから口にはしないが、ソロモンに血を吸われたいという欲が自分にあるということに気付いたのは、だいぶ昔の話だ。
だから、自分は……。
* * *
『いつまで吸ってる気だ。私に死ねと言うのか』
頭の中にカールの声が聞こえて、
『…そんなに、吸ったつもりはないのですが』
カールの頭の中にそう答えながらも、ソロモンは血を吸い続ける。
『…正直、辛い』
『…わかりました』
ソロモンはゆっくりと歯を抜いてから、カールの皮膚に残った血液を舐め取る。名残惜しいと思いながらも、屈めていた上半身を起き上がらせる。
「ご馳走様でした」
「…だいぶ顔色は良くなったみたいだな」
カールはソロモンの方を見ながら、手を伸ばしてソロモンの頬に触れた。
「…おかげさまで」
ソロモンがそう言って微笑むと、カールはアオザイの飾り紐を結いなおし、上半身を起き上がらせた。
「ねぇ、カール。最初から、こうなるとわかっていて、準備してくれたんですね?」
「…何故そう思う?」
「髪に触れた時…ほんの少し湿っていました。それに肌の感触からわかりました。あなたは最初から僕に血を飲ませてくれるつもりだった。だからシャワーを浴びたのだと…ね。最初から輸血パックは僕に飲ませる為ではなく、自分で飲む為だった。…僕に血を飲ませることであなたが貧血になるのを防ぐ為に」
「それで私に『そうだ』と言わせたいのか? 性格が悪いな」
「いえ。顔を赤らめながら、『別にお前の為というわけじゃ…』って言って欲しかったんです」
「誰が言うか」
そう言ってから、カールは、じぃ、とソロモンを見つめた。
「…今、あなたが僕と同じことを考えたと、そう思ってもいいのでしょうか」
「…どうかな」
互いに先程までの行為で昂ぶっているのは確かだった。
食欲は満たされても、煽られた別の欲望は返って餓えて目の前にいる存在の確かな熱を求めている。
「同じかどうか、試してみないか」
「…あまり僕を煽らない方がいいですよ」
言いながら、ソロモンはカールの首筋に手をやる。
「…いつだって、僕があなたを『食べる』時は…過食症気味なんですから」
終
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BGM:人生美味礼讃
カールニ周忌用作品。
*名目上一応15禁サイトの限界を見ました。
うわああああんカール好きですカール……(管理人暴走中)37話から二年とか…。またカールが動いてる所が見たいです。BLOOD+もう何かやらないのでしょうか。
もうSS書いててどれだけ自分がカール好きかまた実感したというか…。もうソロモン羨ましいですよ。だってカールの血飲んでしかも…カールの肌(以下自重)
カールいなかったら今卒論の小説とか書かなかったんだろうなと考えると、本当この人に左右されてる人生だと心から思います。
ソロカルの時の経験がなかったら多分、ロロルルロロにも手はだしてなかったと思います。
カール好きだーーーーーーー!!!(絶叫)
まさか、これ程重症の貧血に自分がなるとは思っていなかった。つい最近血を飲んだばかりだというのに。
ソロモンは視界が歪む中、よろよろとしながら壁に手をつき、静かな廊下を歩いていた。
急に、「ソロモン、血が欲しいわ」と主に言われ、「仰せのままに」と答えたのがいけなかった。主は余程空腹だったのか、容赦なくソロモンの血を大量に、一気に飲んだのだ。おかげでこの有様である。
主に血を飲まれながら、ひょっとしたらこのまま自分はこの世とお別れかもしれない…と意識が混濁する中、カールが近くを通りかかったのが霞む視界の中で見えた。が、カールは少しの間ソロモンを見てから通り過ぎて行ってしまった。まさか主が騎士を殺しはしまいとカールが思ったのはわかる。カールの性格からして、主の食事を邪魔するわけがない。(実際主は、ソロモンの命が取り返しのつかない事態になる前に血を吸うのを止めている)だが、薄情者、と一瞬だけ思ってしまったのは秘密である。
一気に血を失ったせいなのか、主が去った後、ソロモンはしばらく動けなかった。誰か助けに来てくれないかと希望を持ったものの、兄は遠い異国の地にいるし、ネイサンとジェイムズは追いかけっこの真っ最中だ(正確には、ジェイムズがひたすらネイサンから逃げていた)頼みの綱はカールだけだったが、一向に来る気配がなく、ソロモンは最後の力を振り絞って立ち上がったのだ。
ああ、カール。この哀れな義兄に少しは優しくしてくれますか?
渇望、馳走、そして快楽
カールは濡れた黒髪を軽く乾かしてから、ポニーテールに結う。
それから巨大な冷蔵庫から輸血用の血液のパックを四つ、氷と水で満たされた器に移すと、それを持って自室に移動した。
机に器を置くと、カールはアオザイの左袖を軽く捲って腕時計を見た。
(五分後ぐらいか?)
カールはそう予想すると、本棚から適当に本を選んでベッドに座って読み始めた。
窓からは透き通った昼の空が見え、その隙間からはネイサンがジェイムズを追いかける声が入ってきた。午前中から、ジェイムズが言う所の「発情期状態」のネイサンからの、ジェイムズの逃走劇が続いていたことは知っているが、二人の間に介入してはいけないことはよくわかっている。どうしようもない。
カールは何度も読んだ本のページをさらさらとめくる。その本の中で一番有名な台詞の上をカールの視線が通り、後に続く「A rose by any other name would smell as sweet」の部分を読んだ瞬間、部屋のドアが控え目に開かれる音がした。
カールが視線を上げると、そこには亡霊のような顔色をしたソロモンが立っていた。
カールが再びアオザイの左手をめくって腕時計を見ると、五分後ぐらいか? と予測した時に見た時刻から、丁度五分経っていた。
カールが輸血用の血液パックの入った器が置いてある机を見る。
カールのその目の動きに従ってソロモンもちらりと机を見てから、
「まずいので嫌です」
震える声だが、しかしはっきりとそう言ってベッドに倒れこんだ。
「あなたの血が飲みたい……」
ベッドにうつ伏せになったまま、ソロモンが言う。
「ならそのまま永遠に起き上がらなくていい」
「ああ…どうかあなたを残して逝く僕を許してください…」
これだけ喋れるなら命の危機に瀕しているわけではないだろうとわかっていたが、カールは、
「全くしょうがない奴だな…」
立ち上がって、輸血用の血液パックを手に取って飲み始めた。
ソロモンが顔を上げて弱々しく微笑みながら、カールの背中を見たのが、正面にある鏡の端に見えた。
『笑うな』
「笑ってませんよ。ちっとも」
一つ目のパックを呑み終わると、カールは二つ目のものも一気に飲み始めた。飲み終え、唇についた血液をぺろりと舐める。
「…どいてくれ」
カールがそう言うと、ソロモンはベッドの隅まで移動する。
アオザイの飾り紐を解きながら、カールはソロモンの背を向けてベッドに横になった。
ソロモンが血を呑みやすいように、アオザイを下げてやる。
するとすぐにソロモンの指先が首筋に触れてきた。
「…ありがたく飲め」
「飲みすぎには万全の注意を払うとしましょう」
カールはゆっくりと深呼吸をした。力が入ると痛い思いをするのは自分だ。
* * *
先程、輸血パックから血を呑み終わった時、カールが唇に残った血液をぺろりと舐めた瞬間から、少しずつ理性が崩れていく音が聞こえた。
飢えた身体が血液を骨の髄から欲していたし、カールの命の流れを自分の中に得ることが出来るという事実に、二つの欲望が大きく動き出していた。
カールが数回深呼吸したのを確認してから、ソロモンはカールの首筋に、吸血用に変形させた刃歯を当てた。繊細な肌に当てた歯は、角度を間違えれば滑ってしまいそうで、カールの皮膚に対して垂直になるように位置を調整する。
『…いいですか?』
『いつでも』
* * *
ぐっ、と力が入ったと思った瞬間に、ソロモンの歯が皮膚を破って、首の血管内に侵入してくる。昔はこの瞬間にどうしても力が入ってかなり痛い思いをしたが、最近は力を抜くのにも慣れてきた。血液が吸い上げられていく感覚の中、カールは目を閉じる。しばらく力を抜き続けておかなければいけない。
人間の血を吸う時と、シュヴァリエの血を吸う時ではやり方が違う。人間と違って、損傷した皮膚、筋肉組織、血管がすぐに再生され始めるので、常に歯を動かしていかなければいけない。吸われている方は、吸血が終わるまで首の中で歯を動かされるのに耐えなければいけない。
だから、ソロモンが先程から歯を絶え間なく動かしているのは、そういう理由なのだと、カールは理解していた。だが。
「…んっ…」
カールの唇の隙間から、思わず艶がかった吐息が漏れる。
ソロモンの血の吸い方は、明らかにおかしいとカールは思っている。必要以上に、かき回すように皮膚の下で蠢く歯の動き、カールを追いやるものにしか思えない。
気付けば腰の上にやられていたソロモンの手の上に、咎めるように手を置くと、すぐに五本の指に絡め取られてしまった。
* * *
興奮していないと言えば嘘になる。
首筋に歯を立てて口にするカールの赤い液体が、飢えたシュヴァリエの口にする食事、というだけのものになる筈がない。ざらついた舌の上に広がるそれが、ソロモンの味覚を刺激して、喉の奥へと落ちていく瞬間に、恍惚にも似た感情が呼び醒まされる。
目の前には、痛みを避ける為に力を抜き、無防備なカールの顔。首筋から香るカールの血液。そして耳を抜けていくのは、時折乱れるカールの吐息。馳走を乗せた舌と、それを飲み込む瞬間の喉の感覚。
五感の全てをカールに支配されているこの状態で、冷静いられるわけがない。我ながら意地が悪いとは思いながらも、カールの皮膚の下で、カールを追い詰めるように歯を動かす。
おそらくは我慢しているのだろうが、それでも漏れてしまう乱れたカールの吐息に、ソロモンの背筋を昂ぶる感情が走っていく。
もっとカールを乱したくて、歯を皮膚のより下へと沈み込ませると、カールの目じりに力が入ったのが見て取れた。
* * *
気持ちがいいのは、血を吸っているのがソロモンだからだろうか、と頭を覆う快楽の下でぼんやりと考える。それをソロモンに言ってしまえば調子に乗るだろう(ただでさえ乗っているのに)ということはわかっていたから口にはしないが、ソロモンに血を吸われたいという欲が自分にあるということに気付いたのは、だいぶ昔の話だ。
だから、自分は……。
* * *
『いつまで吸ってる気だ。私に死ねと言うのか』
頭の中にカールの声が聞こえて、
『…そんなに、吸ったつもりはないのですが』
カールの頭の中にそう答えながらも、ソロモンは血を吸い続ける。
『…正直、辛い』
『…わかりました』
ソロモンはゆっくりと歯を抜いてから、カールの皮膚に残った血液を舐め取る。名残惜しいと思いながらも、屈めていた上半身を起き上がらせる。
「ご馳走様でした」
「…だいぶ顔色は良くなったみたいだな」
カールはソロモンの方を見ながら、手を伸ばしてソロモンの頬に触れた。
「…おかげさまで」
ソロモンがそう言って微笑むと、カールはアオザイの飾り紐を結いなおし、上半身を起き上がらせた。
「ねぇ、カール。最初から、こうなるとわかっていて、準備してくれたんですね?」
「…何故そう思う?」
「髪に触れた時…ほんの少し湿っていました。それに肌の感触からわかりました。あなたは最初から僕に血を飲ませてくれるつもりだった。だからシャワーを浴びたのだと…ね。最初から輸血パックは僕に飲ませる為ではなく、自分で飲む為だった。…僕に血を飲ませることであなたが貧血になるのを防ぐ為に」
「それで私に『そうだ』と言わせたいのか? 性格が悪いな」
「いえ。顔を赤らめながら、『別にお前の為というわけじゃ…』って言って欲しかったんです」
「誰が言うか」
そう言ってから、カールは、じぃ、とソロモンを見つめた。
「…今、あなたが僕と同じことを考えたと、そう思ってもいいのでしょうか」
「…どうかな」
互いに先程までの行為で昂ぶっているのは確かだった。
食欲は満たされても、煽られた別の欲望は返って餓えて目の前にいる存在の確かな熱を求めている。
「同じかどうか、試してみないか」
「…あまり僕を煽らない方がいいですよ」
言いながら、ソロモンはカールの首筋に手をやる。
「…いつだって、僕があなたを『食べる』時は…過食症気味なんですから」
終
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BGM:人生美味礼讃
カールニ周忌用作品。
*名目上一応15禁サイトの限界を見ました。
うわああああんカール好きですカール……(管理人暴走中)37話から二年とか…。またカールが動いてる所が見たいです。BLOOD+もう何かやらないのでしょうか。
もうSS書いててどれだけ自分がカール好きかまた実感したというか…。もうソロモン羨ましいですよ。だってカールの血飲んでしかも…カールの肌(以下自重)
カールいなかったら今卒論の小説とか書かなかったんだろうなと考えると、本当この人に左右されてる人生だと心から思います。
ソロカルの時の経験がなかったら多分、ロロルルロロにも手はだしてなかったと思います。
カール好きだーーーーーーー!!!(絶叫)
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